横浜市金沢区にある、横浜高等学校の新築校舎棟である。2020年の共学化に向け、学校と協同しながら施設と教育の両面からのリニューアルを試みた結果、共学化1年目で入学者数が約3倍に増加し、教室数不足を解消するために新築された校舎である。新校舎棟はレンガタイル貼の外観、内装の木質化、コモンルームの設置など、基本的なデザインはこれまでの改修の流れを踏襲しており、加えて1,2階に多様な授業形態に対応する学級に紐づかない新しい学びの場としての「Learning Studio」、3,4階に外の居場所となる「コモンテラス」を新たに設けた。これらの空間が、これからの新しい教育や生徒の自主的な活動をアフォードするものとなることを期待している。 近い将来、既存校舎の建替えが必要となるが、改修・新築で培ってきた学校との協同のプロセスが継承され、学校空間と使われ方が密接に関係した学校づくりが継続していくことを願っている。（栃澤麻利）

所在地：神奈川県横浜市

用　途：高等学校

建　主：学校法人徳心学園
設　計：

・建築　SALHAUS
　担当：栃澤麻利、日野雅司、安原幹、田中邦幸、大谷翔、佐熊勇亮、紺野雄輔、野口万莉乃、
　　　　岩波宏佳、佐藤亘晟、田中美穂

・構造　TS構造設計

・設備　総合設備計画

・外構　ランズ計画研究所

施　　工：小俣組

敷地面積：52,163.65m2

建築面積：1,446.11m2

延床面積：4,154.77m2

構　　造：RC造一部鉄骨造
階　　数：地上4階
竣　　工：2022.5

写　　真：吉田誠

 

location：Yokohama-city,Kanagawa

main use：high school

site area：52,163.65m2

building area：1,446.11m2

total floor area：4154.77m2

structure：RC+S

number of stories：4-stories

completion：2022.5

photo：Makoto Yoshida