銚子信用金庫は、長年銚子市周辺の地域発展に寄与してきたコミュニティバンクである。清川町支店は、国道に面した典型的なロードサイド型店舗であるが、車で訪れて用事を済ませ、すぐに立ち去るコンビニ型店舗ではなく、地域住民が気軽に訪れてゆったりと時間を過ごすことができる、居場所としての金融店舗を目指した。RCと木の混構造による建築は、外観においては人々を迎え入れる「構え」を、内部においては人々の「居場所」をつくりだす。裁判所や公園が集まる公共性の高い交差点の一角に立つため、両方の前面道路に対して屋根を持ち上げ、ふたつの正面を持つ建物としている。木梁に覆われた内部空間は来客を迎えるロビーであり、梁はそのまま屋外に跳ね出され大きな軒をつくる。建物廻りには低いRCの庇を廻し人々が寄りつける縁側空間を形成している。地域と共に歩むコミュニティバンクの支店として、周辺地域の「小さなシンボル」となる建築を目指した。（安原幹）

所在地：千葉県銚子市
用　途：金融店舗

建　主：銚子信用金庫
設　計：

・建築　SALHAUS
　担当：安原幹、日野雅司、栃澤麻利、田中邦幸
　共同設計：秀光
・構造　TS構造設計
・設備　創環境設計

施　　工：阿部建設

敷地面積：1233.50m2
建築面積：363.42m2
延床面積：383.26m2
構　　造：RC造一部木造
階　　数：地上2階
竣　　工：2016.1

写　　真：新澤一平

location：Choshi-city,chiba

main use：bank

site area：1233.50m2

building area:：363.42m2

total floor area：383.26m2

structure：RC+W

number of stories：2-stories

completion：2016.1

photo：Ippei Shinzawa