石川県小松市に建つ、CLTパネル(直交集成板)を用いた木造3階建ての集合住宅。「グリーンヴィレッジ若杉」と名付けられた戸建住宅団地において、ランドマークとなる建築を目指した。「グリーンヴィレッジ若杉」は「こよみとくらす」をコンセプトとした、地域の植生や風土と共に生きるコミュニティを指向した町であり、TIMBERED TERRACEは地域の交流拠点となるように、アクセスの良い区画に公園とセットで配置されている。また、地元産材である「かが杉」のCLTパネルを床・壁に使用し、木造集合住宅の弱点である遮音性能や耐火性能を克服し、自然素材の質感や断熱性能といった木のメリットを生かしている。CLTを用いた建築で多く見られる単純で画一的なプランニングではなく、より「自由な平面」を実現するために、CLTパネルと柱梁による軸組工法を組み合わせ、デザインの自由度を高めている。高強度なCLT壁パネルが壁量を抑え、CLT床パネルがテラスのはねだしを容易にしている。それにより全12戸をすべてタイプの違うユニットとし、居住者のシェアスペースとなる大きな共用部も設けることができた。木材を使うことだけが目的化したCLT活用ではなく、普及とデザインの両方を具現化した、次世代のCLT建築を目指した。

所在地：石川県小松市
用　途：共同住宅

建　主：梶谷建設
設　計：

・建築　SALHAUS
・構造　桜設計集団
・設備　設備計画

・サイン　氏デザイン

・外構　STGK

施　　工：梶谷建設

敷地面積：968.53m2
建築面積：299.66m2
延床面積：779.22m2
構　　造：木造
階　　数：地上3階

住戸数   ：12戸
竣　　工：2017.10

写　　真：矢野紀行

location：Komatsu-city,Ishikawa

main use：apartment building

site area：968.53m2

building area：299.66m2

total floor area：779.22m2

structure：W

number of stories：3-stories

completion：2017.10

photo：Toshiyuki Yano